年末大掃除シーズンになると、最近はかなり気をつけてたとしても爪を割ってしまいます。老化か。ミオンミュージックスクール ギター講師の黒沼です。
このページにたどり着いたあなた!急を要する事態ですよね。わかります。
今日は前置きなしで本題「クラシックギタリストの命、爪を割ってしまった場合の対処法」の話に入りましょう。
クラシックギタリストにとって「爪」は命です。
それぞれの奏法に合わせて最適な長さや形状に整え、ノイズが出ないよう丁寧に磨き上げることで、クラシックギター特有の甘く美しい音色を手に入れることができます。
人それぞれ生まれ持った爪の形状や質がありますから、皆さんもたくさん悩み試行錯誤を繰り返しながらようやく手に入れた最高の爪のコンディション。守るのも必死ですよね。(中には、今現在も悩まれている方もいると思いますのでまた別の機会にお話します。)
- 力仕事があるときは必ずマイ軍手を持参。
- ボーリングはガーターも恐れず左手で全力投球。
- 今すぐ飲みたい缶ビールも左手でプシュ。
このように日頃から爪を守るために気をつけていたとしても、ひょんなことから爪を割ってしまうことだってあるんです。それが人生。
でも、そんなときも決して諦めないでください。その割れた爪、伸びるまで補修して使い続けられるかもしれませんよ。完全復活とまではいきませんが爪が完全になくなるよりはずっといいので、チャレンジする価値あります。ぜひ。
アロンアルファを使った爪の補修方法
あちゃ、私もこの通りやってしまいましたよ。
爪が伸びるスピードは人それぞれではありますが、一般的に1ヶ月で3mmほどと言われています。ここまで深いところで割れていると完全復活までに2ヶ月以上かかります。
そこで、今回の方法で補修を何度か繰り返すことで、爪をなんとか持ち堪えさせることができます。
まずはこちらアロンアルファとティッシュペーパーを用意してください。
ギタリスト界隈の風の噂では、「アロンアルファ釣名人がいい」と言われていますが、コンビニで売られている普通のアロンアルファで十分です。上州屋をわざわざわ探して行くよりコンビニ。おすすめです。
まずは割れた爪をきれいにつなげるようにアロンアルファで接着します。このときアロンアルファを表面に塗る量は少しで構いません。断面をピタッと合わせることに集中してください。
その上に、ティッシュペーパー(二重タイプ)を小さめにカットして爪の上に乗せます。
強度を出すために枚数増し増し欲張ると今度は弾きにくくなりますので、ティッシュペーパーは二重タイプそっと乗せオンリーで。
そして、今度はアロンアルファをそのティッシュペーパーの上に塗っていきます。
ティッシュペーパーの不要な部分は手で千切ってカットします。このとき、左手にアロンアルファがくっつく事故が多発しますのでお気をつけください。
アロンアルファが完全に固まった頃を見計らって、いつもの紙ヤスリで表面を整えていきます。均等にアロンアルファが塗れているとそれほど苦労しませんが何事も経験です。がんばりましょう。
あとはいつも通りお好みの形を作って完成です。おめでとうございます。
これで約1週間ほど持ちます。水仕事もOKです。
このアロンアルファ補修は1週間ほどするとペリッと剥がれます。爪で引っ掻いてもすぐ剥がれるほどです。爪の健康状態もそこまでダメージを受けません。安心してください。
注意したいのは、この剥がれ始める頃に油断して爪の割れが悪化してしまうことです。ストロークとか熱が入って夢中になると、知らぬ間にポーンと飛んでっちゃいます。今はいかなるときも冷静に弾くための練習するときだと思って落ち着きましょう。
1週間持たせることができたら、再び接着し直してもう1週間。新しい爪が生え揃うまで繰り返しがんばりましょう。
最近ではネイルキットみたいなのも売ってますが、自分でやるのは気をつけてくださいね。下手にやると爪が歪んだり変な癖がついてしまって大変なことになります。脅しじゃありません。マジです。
人工爪補修するなら素直にネイルサロンに駆け込みましょう。そしてネイルサロンのお姉さんに「私はギタリストです!爪がないと生きていけないので助けてください!」とすがりましょう。
必ず「ギタリスト」であることを伝えてください。そして、「とにかく薄く」作ってもらうことも忘れずに。キレイなお姉さんたちがやっているようなネイルと同じにすると分厚すぎてとてもじゃないけどギター弾けません。
「ギタリスト」と「とにかく薄く」の2点をオーダーしてください。
ということで、ここまで書きましたが、やっぱり「自分の爪」が一番。最も美しい音が出せます。ですので、日頃から細心の注意を払って自分の爪を守りましょう。この気持ちをもつこともギタリストとして必要不可欠。全力で守ってください。
それでは、また!
爪補修のため、ネイルサロンへ行ってきた!
「アロンアルファで直せるよ!」と提案してきましたが、最後の最後もう一息のところで爪が割れが広がってしまいました。。
そこで大事を取って、プロフェッショナルの力を頼ることにしました。
Mrs. Funの工房さん 03-3364-7454
東中野教室 本館からも徒歩1分のアクセス!
しかも、ギター講師の佐藤先生が何度もショップに通いつめ、「ギタリストに最適なつけ爪の作り方」について共同開発しているので安心です。つけ爪でもちゃんとギターが弾きやすいよう作成してもらえます。
作業の流れとしては、以下の通り。
①ジェルが乗りやすいようヤスリで爪の表面を整えてから、きっちりアルコール消毒。
②型をセットしてから、ジェルを乗せる。
③ジェルを硬化させるために青い光を当てる。
④ヤスリで形を整える。←私の場合、自分で調整させてもらいました。
⑤ヤスリで厚みを整える。←ギタリストはこの厚い調整重要!
⑥コーティングして最終調整。
ここまでで時間にして30分ほど。840円!
丁寧にカウンセリングしていただきながら作業に入ってもらえるのも安心できますね。
「ミオンで紹介されました。」と伝えれば、(安くなったりしませんが。笑)ちゃんとギタリスト仕様で作成してもらえますよ。
つけ爪で実際にギターを弾いてみた!
結構いい感じです!
爪よりは固めでピックをつけている感覚です。
しかし、ある程度薄く作成しているため、クラシックギターのような繊細な音色を要求されるナイロン弦でも良い音が出せます。imaでやったらどうなんだろう?
私はつけ爪がなれていないため、「爪で呼吸ができない?!」ような印象を受けます。慣れでしょうか。
耐久性としては、1ヶ月ほど保つようです。
ただし、ちょっと剥がれてきたときに自分で無理に剥がしたりすると自爪を傷つけてしまうので、ちゃんとショップにいって剥がしてもらいましょう。
いざというときは、プロに頼むことができる。
とても心強いですね。
それでは!
爪
こんにちは!ミオンミュージックスクール ギター講師の黒沼です。
皆さんは、クラシックギターの良さはどこにあると思いますか?
私は、弾力あるナイロン弦から生まれる特有の「やさしい美しい音色」にあると思います!世界中には様々な楽器が存在しますが、私はやっぱり、このクラシックギターの心に響く美しい音色が大好きです!!
ギターの構え方にも歴史あり!
机の上に楽器を乗せて演奏する
中世リュートの形状はご存知ですか?リュートの背面はギターと違って、アーチ状に湾曲していることが大きな特徴です。リュートを抱きかかえるように構えたとしても、やはり不安定でとても演奏どころではありません。一体どのようにリュートを構えていたのでしょうか?
なんと、机の上にリュートを乗せ、そして抱え込むようにして演奏していたそうです。(※注意 通常のリュート奏法はこの通りではありません。)
ギターでも実際に真似てぜひ弾いてみてましょう!
机は木製や金属製など材質は違えど、基本的に固い物ですよね?
その上に楽器を乗せれば、当然固定されて良い感じに安定するのです。楽器が動かなくなるだけで、こんなにもストレス(楽器が動かないように手や体で支える)が解消されるものなのかと感動を覚えるほどです!ぜひ皆さんも試してみてください!
楽器を抱きかかえながら立って演奏する
ルネサンスギターやバロックギターは、楽器にストラップつけて立って演奏するスタイルで、ストロークでかき鳴らすように演奏されていました。
エレキギターを弾いたことがある人はご存知のとおり、「座って弾く」のと「立って弾く」のとでは、まったく弾きやすさの感覚が違うものです。
立って弾くことのメリットは、「楽器との一体感」を感じることができること!普段クラシックギターしか演奏しない方も、ぜひ一度チャレンジしてみてもらいたいですね!
足台や補助器具を使って演奏する
ギターの黄金期である18世紀 古典時代になると、様々な演奏方法が研究され、足台や補助器具を使った新しい奏法が確立されていきました。そして、このギターの構え方の進化によって演奏技術が向上し、たくさんの名曲が生まれていったのです。ギターは庶民的な楽器から、芸術的な楽器へと進化していきました。
美しい音色を手に入れるためには、まず正しい構え方を!
このように、長い年月を経てクラシックギターが進化してきたことがわかると、「私もちゃんとした構え方や姿勢、フォームを研究してみようかな。」と思ったりするのではないでしょうか?
そんな皆さんのために、今回は「クラシックギターの正しい構え方」について書いていきたいと思います!
あなたにピッタリ合った無理のない構え方をマスターし、クラシックギターならではの美しい音色を手に入れてください!
椅子へのこだわり
クラシックギターの上達の秘訣は、ベストな椅子を探し出すこと!
胡座で弾いたり、ベッドの上で弾いたり、寝転んで弾いたり。そこにこだわりや目的があればいいのですが、基本は必ずちゃんとした椅子に着席して演奏するようにしましょう。毎回同じ姿勢で練習することで、初めて気づけることもあったりします。
良い椅子の選び方
- 適切な座面の高さ(41〜42cmオススメ!※ただし個人差あり!)
- グラグラしない、軋まない、フワフワしない安定感のあるもの
- 座面がフラットなもの
椅子の座り方
ギターを演奏する場合は、通常の座り方とは異なります。
椅子に対して真っ直ぐ座るのではなく、右足を後ろに引きやすくするために、椅子の右側も後ろに下げて、斜めに座ります。
このとき、座面いっぱいに座らず、前方 1/3 に浅く座るようにしてください。
そうすることで、股関節が自由となり、ギターを抱えやすくなったり、演奏表現のために体も使いやすくなります。
滑り止めのゴム製マットもオススメ!
ギターを自由自在に演奏するためには、ストレスとなるようなものを一つひとつ排除していくことが鍵となります。その一つが、楽器を安定させることです。
ギターは、腿と胸と右腕の3点で抱え込むように構えますが、ギターが動かないように支えようとする力がなくなれば、指も腕も体も足もすべて驚くほど自由になれるのです!
「ギターを弾くと肩が凝るのよね。」という方は、まずここを疑ってみましょう!ギターを楽しく弾くために、体力や疲労をこんなところに使ってはいけません!
今すぐ100円均一ショップで販売されている「キッチンマットのズレ防止ゴム」を加工して、ギター用の滑り止めを作りましょう!
やったぜ!ストレスフリー!!
両手を離したって、ほらこの通り!ギターがズレ落ちたりしません!
「ギターを支えなくてもしっかり固定されている」というイメージを持ち続けながら演奏することが上達の近道です!昔のリュートの弾き方のように、机にギターを置きながら弾いた時の安定感もぜひ思い出してみてください。ギターを支える必要がなくなることで、両手が軽くなることを実感できます!
ギターを構える角度1
ギターを構える角度は、目線の先にヘッドがくる高さです。
ヘッドの高さを目線より高くする構えは、顔がネックに近づけやすくなり集中しやすいメリットはありますが、上半身が極端にネック寄りに傾いたり(体を斜めに支え続ける力はなくしたい)、左腕を必要以上に上げなければいけなかったり(肩の力みにつながる)することがデメリットとなります。
ヘッドの高さを目線より低くする構えは、足を上げ過ぎないことで足腰の負担が減るメリットはありますが、ネックの位置が下がることで、左手首を必要以上に折り曲げるような構えとなったり(左手の故障の原因となります!)、ハイポジションが押さえづらくなるデメリットがあります。
ギターを構える角度2
体の正面とギターの表面板は並行にしません。座り方でも右足を後ろへ引いているように、ギターも右側を後ろへ引くような角度で構えます。
こうすることで、ギターに乗せた右腕を必要以上に前へ出すことがなくなり、自由度がアップ、リラックス効果が期待できます。
しかし、ネックを前方へ出し過ぎると、左腕も当然前へ出さなければならなくなり、腕を支えるために余計な力が必要となってしまいますので、鏡を使ったり、第三者のアドバイスをもらいながら、ベストな角度を探し出してみてください。
また、ギターを少し、自分の体へ斜めに立て掛けることで、左腕の重さを利用した省エネな押弦が可能となります。
体の姿勢で気をつけること
ギターを体の方向へ傾け過ぎることで、体の姿勢が崩れる
一見よく集中してそうですが、指先を意識するあまり、体の姿勢が崩れ、体に力みが生じる結果、背中→肩→腕→手首→指先と、いろんなところに力が入ってしまうことになります。
右肩が極端に上がり、左肩が極端に下がる姿勢
右指を速く動かそうとするあまり、手首や腕など力が入ってしまい、肩も強張り、首や背中にまで疲労が蓄積されます。このような状態では、指を思うようにコントロールできなくなってしまいます。
また、右肩が上がれば、当然、左肩は下がり過ぎてしまいます。左指の押弦には多少の力も必要ですが、やはり良い場所を押さえ、効率的に力のかかる良い角度を狙い、最小限の力で押さえられるようになることで、自在にコントロールできる表現力を身につけることができるのです。
体の軸を安定させつつ、それ以外をリラックスさせ、瞬時に反応できるように!
若さで「おりゃーっ!」と演奏するスタイルも大好きですが、長くギターを楽しむためには、正しい体の使い方を知って、少ない力で最大限の音楽を表現できなければいけません。そのために大切なことは、基本中の基本となる「正しい姿勢」の習得です!安定した体の軸を作り上げていきましょう!
右手のフォームについて
リラックス状態をつくろう!
右手のフォームを作るためには、まず右腕をギターの正しい位置に置き(ブリッジの延長線上)、右腕をリラックス!力で腕を持ち上げるのではなく、腕の重さを完全にギターに預けてください。そして、腕がリラックスできてきたら、手首→指先とリラックスを意識する場所を移していきます。
いかなるときも手の甲を安定させることが大事!
リラックスできたら、実際に右手を弦にセットします。
手の甲の高さは、表面板から10cmほどの高さでキープさせましょう。p,i,m,aどの指を動かしても、音色を変えるために右手の位置を変えても、この手の甲はいつも安定させておく意識が大切です。
和音を美しく鳴らすコツ!
和音を弾いた時に音がバラけてしまう、和音が美しく響かない時は、指先を重ねるように揃えることと、指の左側を弦に当てることを意識することで、3つの音が1つにまとまり、和音を美しく響かせることができるようになります。和音を美しく奏でられるようになることで、一気に音の説得力が増しますので、ぜひ耳を使いながらフォーム作りに取り組んでもらいたいです!
デュナーミク(音の強弱で音楽を表現する)で音楽をより豊かに表現するためのコツ!
音楽のベースとなる低音は、やはり豊かに鳴らしたり、曲想に合わせてppp〜fffまで自在にコントロールできるようにしておきたいものです。そのためにも、pとi各指を独立させて動かせるようにするために、指を離した位置でキープさせるようにします。手首を安定させるための大切なポイントにもなりますので、念入りにフォームチェックするようにしてみてください。
クラシックギターは音色が勝負!アポヤンド奏法について
アポヤンド奏法は、スペイン語で「寄りかかる、もたれかかる」という意味の通り、次の弦に寄りかかるように弾く奏法です。この奏法は弦に圧をかけやすいため、豊かで太い音質を得られやすくなります。そのため、音の輪郭はっきりさせ強調するようなメロディーなどで使用されます。
奏法としては、「次の弦に寄りかける」のですが、指先の力の方向は次の弦ではなく、ややサウンドホール(表面板)の方向へ押し込むように弾きます。そうすることで、弦の振幅が大きくなり、より豊かな音色を得ることができます。
クラシックギターは音色が勝負!アルアイレ奏法について
アルアイレ奏法は、スペイン語で「空中に放つ」という意味の通り、次の弦に寄りかけず弧を描くように弾く奏法です。クラシックギターの独奏では、ベース、メロディー、ハーモニーと様々なフレーズが複雑に入り組んでいます。それらの音を組み立て、自然に響かせるためには、このアルアイレ奏法が必要となります。アポヤンド奏法と比べ、音が細くなりやすいため、アルアイレであっても「豊かな響き」が得られるよう工夫しなければいけません。ポイントは、弦に当てる爪や指先の面積を広くすること、爪や指先が弦に触れている時間を長くすることです。アルアイレ奏法は、爪や指先の角度や深さ、圧力のかけ具合で多彩な表現が可能なため、たくさんの時間をかけて表現の幅を広げていきましょう!
左手のフォームについて
左指の構え方と力加減
クラシックギターの左指は、人差し指〜小指まで均等にコントロールできなければいけません。(ここぞという大事な音は、小指だったりすることも多いです!)そのためには、一番力の弱い小指が伸びきってしまわないように気をつけながら、ネックと平行に構えたり、指先が指板から離れないようにするために、指が扇状になるようなフォームを意識します。
左手の押さえる位置はフレットの近くです。音がビレないよう目一杯力を入れて押さえたくなると思いますが、「フレットに弦が接地」すればいいだけなんだ!とイメージしながらやさしく押さえるようにしましょう。
また、力で押さえるのではなく、左腕の重さを乗せるイメージがあると、ラクに押さえられるようになります。そのために、ギターを自分の体に斜めに立てかけるように構えることで、腕の重さが乗せやすくなります。また、腕の重さを指先まで伝えるためには、手首や肘、肩などをほんの少しだけ固定させることで、重さが伝わりやすくなります。
この力加減がまた難しいところなので、力まず固定できるまでイメージトレーニングと実践を繰り返していきましょう。
フレーズによって、構え方を変える
同じフレットで複数弦を同時に押さえるのって、大変じゃないですか?
正しいフォームを維持しながらちゃんと押さえようと頑張ってる皆さん!正しいフォームがいつも正しいわけではありません!
指先はフレットの近くを押さえますが、同じフレットで複数弦を同時に押さえるようなフレーズが出てきたときには、左手の構え方を意識的に変えていきます。通常の左手はネックと平行に構えますが、人差し指のつけ根をネックに近づけ、小指のつけ根をネックから離すことで、各指先がフレットの近くを狙えるようになります。
難しい曲になると、左手がどうしてもバタバタと暴れ出してしまうと思いますが、各フレーズに合ったフォームをきちんと意識して、そのフォームを可能な限り維持し続けながら演奏を心がけることで、無駄な動きが減り、結果左手の技術を上げることができます。
クラシックギターの美しい音を手に入れるためには、爪の手入れは欠かせません!
クラシックギターで美しい音を出すためには、指先と爪をうまく使ってスムーズに弦から離れる奏法が必要となります。爪を使ってはいるのですが、爪弾いているというようなイメージではなく、あくまでも補助的に爪を使って弾いていきます。
爪の形は、昔の奏法と今どきの奏法、人それぞれの指の形や厚みなどによって変わってきます。
最近のブームは爪を斜めに削る方が多いですね。これは、爪が弦に接地している時間を長くするためです。そして、昔のブームは指先のカーブに合わせて爪を削っています。私も色々試しましたが、現在は指先に合わせて形をつくることがマイブームです!
左指の爪は爪切りで深爪になるぐらい短く切りますが、右指は爪切りを使ってしまうと爪にダメージを与えてしまうため、全てヤスリで形を整えていきます。
爪の手入れに使う道具たち
爪の長さや形を変えるステンレスやグラス製ヤスリ。
ざっと作った形を整える400番の耐水ペーパーヤスリ。
削った爪のザラザラをツルツルにする1000〜2000番の耐水ペーパーヤスリ。
ツルツルをピカピカにする使い古した2000番の耐水ペーパーヤスリと、2000番のタミヤのプラモデル用ヤスリ。(世界のギタリストも絶賛!日本が誇る世界のタミヤ!)
爪の手入れについては、また別のブログで詳しく解説します!
クラシックギターで美しい音を出せるようにするには、楽器選びが最も大事です!
クラシックギターは、すべての音色を自分自身で作っていかなければなりません。あらゆるタッチやフォーム、奏法を駆使して、各フレーズに最も適した音色を作っていきます。そのためには、イメージを即音にするために自分に合った弾きやすい楽器が必要だし、弾き方を変えればどんなにわずかな違いでも音が変化してくれるような敏感な楽器が必要だし、そのわずかな違いを聴き取ることができる敏感な耳を育てるための楽器が必要になるのです。
「身の丈に合った楽器を持つ」という気持ちも分かりますが、私は「自分のレベル以上の楽器」を持つことをオススメします!
良い楽器と出会うことで、楽器が先生となり、あなたにいろいろと教えてくれるようになりますますので、上達を望む方は良い子(楽器)に出会ったら絶対に逃してはいけません!妥協してはいけません!その出会いは運命の出会いです!!!(笑)
良い姿勢を保つために必要な道具
再び、姿勢の話に戻りますが、家で練習するときには、練習しやすい環境を整えることも大切です。
せっかく正しい姿勢やフォームを作ろうと頑張っているのに、いざ練習とな ったときに楽譜が机の上だったりすると、せっかく作ったフォームが崩れてしまいます。
正しい姿勢をキープするための譜面台、安定感やフィット感のある足台、休憩後すぐ復帰できるようにするためのギタースタンドなど、良い環境づくりを目指しましょう!
クラシックギターを弾くために必要な正しい姿勢が身についたら
スマホがこれだけ進化した世の中ですから、練習にもどんどん活用していきましょう!
p,i,m,aのツブが揃っているか?リズムに乗れているか?アポヤンドの音質は?アルアイレの音質は?などなど。
自分の声を録音したときに、「ゲゲゲッ?!」と思う方も多いと思いますが、その声は正真正銘あなたの声です!
同じようにギターで奏でた音も、実は自分のイメージとはかけ離れたものかも知れないのです!たぶんみんなすごく離れてるはずです!
その厳しい現実を受け入れて、プレイバックしては練習、練習してはプレイバックを繰り返した者だけが、このイメージと現実の差を縮めることができるようになるのです!
そして、録画もオススメです。これもまたたくさんのことを気づかせてくれます。イメージとは違う動き、結構してるんです。楽しい曲でノリノリで弾いてるつもりでも、実際はお地蔵さん状態で全く体が動いていなかったり。。さぁ、勇気を出して現実を受け止めましょう!
動画の場合、目からも情報が入るため、耳が疎かになりがちです。目を閉じて、耳を澄ませることは大事ですので、こちらもお忘れなく。
美しい音の追求こそ、クラシックギターの醍醐味
ということで、クラシックギターの美しい音を得るためには、姿勢、フォーム、タッチ、爪、耳を育てる、楽器選び、どれも大切な要素となります。様々な角度から自分に合ったものを見つけ出し、自分が納得できる音をいつも安定して出せるよう頑張ってみてください!
「音が美しくならない」、「ギターを弾いてると体が痛い」、「どう練習したらいいのかわからない」など、ご不明な点などありましたら、いつでもお気軽に相談してくださいね!
クラシックギターの多彩な音色を、たくさんの人たちに届けていきましょう!